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ベナウル伝説第1話

−プロローグ−

今から何万年も昔、今の地球よりはるかに科学が発達していたある惑星。
  水も澄んでいたし、空気だって汚れてはいなかった・・・。                   

・・・・・・・・・・なのに、どうしてこんな事になってしまったんだろうか。           

 

『孤独』

ビュゥーン・・・・・・・ビューン・・・・・・。

荒れ地にふく強い風。この町、ベナウルでは1年ほど前からこうだ。
にぎやかだった町なのに今は静まり返って気味が悪い。
まるで、私一人が残っているみたいだ。といっても、私を入れて10人ほどしかもうこの町には残っていない。
「お母様・・・・・・。」
私はこの町の14才の姫 リナ・クロイス。私は姫であるから何とかしようと思った。
でも・・・・無理だった。たぶんこれは私の予想だけど、お母様と、お父様が原因だと思う。
ちょうど、こんな町になってしまった時ぐらいにお母様とお父様は消えてしまった。
私にはなにも言わず、朝起きたらいなくなっていた。
今までいたお世話係とコック達も思い出すだけで悲しい思い出だ。
町の人々だって次々とほかの地へいってしまった。
悲しかった・・・・・、自分だけがどうしてこんな事にになったのか、知らなかった。
なのにみんな知っている。
でもだれも私に教えてくれようとはしなかった。
このれから、あと一件に聞きに行くところだ。
でもきっとまた教えてはくれないだろう。
「こんにちは・・・」
「なんだね・・・?」
一人の老人の家だった。
家の中だというのに、黒い帽子をかぶっていて、よく顔が見えない。
「おじいさん、私聞きたいことがあるんです。」
「まぁ立ってないで中にお入りなさい。」
やさしい人だ。今まで訪ねた人は、中に入れようとはしてくれなかった。
「さ、お嬢さん、何だい?」
「あの・・・・。」
すべてを話した。荒れ地になった時、お母様とお父様がいなくなってしまったこと。
この理由を聞いても、知っているのに教えてはくれなかったこと。
「おじいさん、教えて下さい。私どうしてこんな事になってしまったのかを!」
「・・・・それは私にはできないな・・・小さなお姫様・・・・。」
やっぱり・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・!?
「どうして知っているんですか?私が姫だって・・・・っ!」
外には一歩も出してもらったことなくてだれも私の顔を知らないはずなのに・・・どうして?
「私にはなんだってわかるよ ・・・・それより、理由を知りたいのなら、アフアト山に行って奇跡の花を
見つけてきなさい。」
「奇跡の花・・・・・?」
「そうじゃ。1つだけ願いが叶うと言われている。その花に、ベナウルの町が元に戻るように願いなさい
そうすれば女王様と国王様はもどってくるじゃろう。」
「おじいさん!私は理由を知りたいんです!」
「そうあわてるな、理由なんぞ冒険にでればうすうすわかってくる。」
「・・・・・ありがとう。・・・・私・・・・行って来る!!」
うれしい!花を見つければ元に戻るのね!何もかもが!
また前のように楽しい毎日がすごせるのね!そんな希望でいっぱいになった。
「まて。山までどれくらい離れてると思ってるんだ1人じゃぁ危なすぎる。」
「でも・・・・絶対だれもついてきてくれません。だから私1人で行きます。」
「アナフッド・ルシスアをつれていけ。」
「アナフッド?」
「2人でも危険なことはたくさんあるだから旅をしていく上で、協力してくれる仲間を見つけなさい。」
「はい!」
外に出るとアナフッド・ルシスアという男の子がいた。どんな冒険になるかわからないけど、きっと、
きっと、楽しい冒険になるにちがいない・・・・・。

つづく・・・・・・・・。

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モドル